現代は、誰にとっても将来が見えない状況です。多くの人が、これから仕事や自分がどうなっていくか不安を感じています。技術者も同様で、これからどのようなものが求められて来るのか、それを実現するのにどのような技術が必要なのか、が分からないのが実情ではないでしょうか。
過去の成功事例を探ってもモデルとなる未来は見えてきません。現在をいかに詳細に分析しても、自分ではコントロールできないことばかりが出てきて迷うばかりです。しかし、時代の動きは加速しています。悩んでばかりいては取り残されるばかりです。そのような時、技術者はどう行動したらよいでしょうか。
ここで、次のことを提案します。
- 将来は見えないのが当然、と考え、過去の成功事例へのこだわりを捨てる。
- 市場、顧客といった「自分ではない他人」の視点で物事を見てみる。
- 決めた方向に向かって、その時々で最適と思われる道を選んで歩く。
- 自分が本当は何がしたいのか、を問い直し、それに基づいて進むべき方向を設定する。
言い変えれば、外からの目(他者の視点)と内からの目(自分の本質的な思い)から見える意志に基づいて行動するということです。自分でコントロールできないことに拘ることなく、常に、今自分がすべきことは何かを考え、自分ができることに集中するのも大切です。
私は、25年以上、技術者として活動してきましたが、その後の15年間は、ビジネス企画、コンサルタントの育成に従事するようになりました。その間に、技術者と市場の視点の違い、コンサルタントと技術者のマインド、振舞いの違いに気づき、それに基づいた「技術者の市場価値を高める」ことを目的とした研修をするようになりました。その経験に基づいたコンサルティングと研修をより多くの技術者の皆様にご提供できればと思っております。
技術者の皆様、高い志を持って未来を創っていきましょう。
石田厚子技術士事務所のキャッチフレーズであるAmbitious-aiとは「志を高く持つ」ということです。
「市場価値の高い技術者」は、志の高い技術者でもあります。なぜなら、市場、顧客の立場に立って、真に求められるものは何かを考え、それを実現するために、自分のなすべきことは何かを考えた上で、自分の信念に従って行動するからです。